カテゴリー別アーカイブ: 加工について

サイズ直しについて

以前のブログ内容と同じですが
今回のアトリエ展でも
サイズ直しのご質問が多かったので
再度掲載いたしますね。
私が職人さんや業界の先輩から教えていただいたサイズ直しの手順と、
なぜアームが細くなってしまうかを図解入りで説明してみます。
アームの地金を切断して開き、必要な地金を足して、繋いで仕上げと、
(サイズを小さくする場合は地金を必要な分だけカットします。)
単純に思われがちですが、職人さんにとっては腕を問われる作業なんです。
地金をカット
糸鋸でアームの一番細い部分を切ります。
このとき、アームに対して垂直に切り目を入れないと繋ぐ段階でゆがみの原因になります。
アームを拡げて割れた部分拡大

サイズ分までアームを拡げます。
アームを拡げるときにもゆがみが出ないように注意しなくてはいけません。
このとき金属部分が薄かったり、地金が硬すぎると以前の記事で紹介したように
ポッキリと折れてしまうのです。
プラチナなら5~10%、ゴールドであれば25%も別の金属が入る分、やはり品質が違い、
色はもちろん、硬さや粘りが異なる分加工のしやすさも違うんですって。
たいてい私のお願いする職人さんは上質の扱いやすい地金を使うので、
混ぜ物のよくないジュエリーの修理をお願いするとちょっと嫌がられます。
裏を抜きすぎない、指あたりをきちんと取ったリングならこういったことは起こりません。
地金継ぎ足し
継ぎ足した地金をロウ材で繋ぎます。
はっきりと仕上がりに違いが出るのはこの工程で、図解すると簡単に見えますが、
前後上下を歪みなく繋ぐのは非常に難しい作業だそうです。
研磨部分
余分な地金を削ります。
右のようにずれてしまうと、引っ掛かりをなくして指あたりを滑らかにするために
黒で塗りつぶした部分まで、もともとの地金を削らないといけません。
図は上下だけにずれていますが、もし前後にもずれていたら同じだけ薄くなります。
仕上げ
図はかなり大げさですが、仕上がりに違いが出るのはお分かりいただけたでしょうか。
サイズの縮めすぎ・拡げすぎは全体的なフォルムを崩してしまうので、
お断りする場合もございます。まずはご相談くださいね。

RenaissanceのHPはこちらからどうぞ!

作品づくりは楽しい!

職人さんのアトリエへ、新たに作っているイヤリングのライン確認!!
ああでもない、こうがいいんじゃない、この曲線!!と、2人とも熱が入ってます。
いい感じのイヤリングが出来上がりそう♪
打ち合わせ
晩御飯は職人さんのお勧めでスープカレーへ。
20090828195938.jpg
アボガドのサラダ♪美味しかったです。
メインのスープカレーは取り忘れました。
20090828221352.jpg
これはレジ横にあったキャラメル!!
お味は・・・ま、ネタとしておもしろかったです(苦笑)

使いやすい!

指先が目立つお仕事なのでネイルは欠かせません。
ペンダントやネックレスの試着のお手伝いをしていると引き輪のつまみで爪先のネイルがはがれてしまったり、爪が欠けてしまうこともしばしば…。
爪の先に厚めにネイルを塗ったりジェルネイルに変えたりといろんな対策をしたおかげで最近では手馴れたもの。
特に疑問も持たずにこういうものと思い込んでいたんですが、高齢のお客様方はチェーンがイヤだとおっしゃる方も多くて。
今年のIJTで見かけた『楽わ』
引き輪のつまみ部分が大きいから爪ではなく指で動かせて、軽く動かせるように中も工夫されているんだそうです。
引き輪を指で
従来の引き輪と『楽わ』
つまみ部分だけ見ても従来のものとはずいぶん違います。
従来の引き輪より少し割高になるので、試しに使ってみたところ、私自身が使いやすかったことと、お客様からも評判が良くて。
今後の商品にはすべてこの『楽わ』を使うことにしました。
株式会社ムラオ( http://www.murao.com)さんは製造卸の会社なので、一般のお客様が直接購入することは出来ません。
RenaissanceではK18が2000円~、Pt850が5400円~で付け替えを承ります。
お近くの宝飾店でも取り扱いされているところはあるかと思いますので、興味のある方は一度聞いてみてはいかがでしょうか?
久々の今日のおやつ
わらび餅
やっぱり近所の和菓子屋さんでわらび餅を。
ここのところジメジメしているのでなんとか気分だけでも涼しく。

サイズ直しで弱くなる?後編

私が職人さんや業界の先輩から教えていただいたサイズ直しの手順と、
なぜアームが細くなってしまうかを図解入りで説明してみます。
アームの地金を切断して開き、必要な地金を足して、繋いで仕上げと、
(サイズを小さくする場合は地金を必要な分だけカットします。)
単純に思われがちですが、職人さんにとっては腕を問われる作業なんです。
地金をカット
糸鋸でアームの一番細い部分を切ります。
このとき、アームに対して垂直に切り目を入れないと繋ぐ段階でゆがみの原因になります。
アームを拡げて割れた部分拡大

サイズ分までアームを拡げます。
アームを拡げるときにもゆがみが出ないように注意しなくてはいけません。
このとき金属部分が薄かったり、地金が硬すぎると以前の記事で紹介したように
ポッキリと折れてしまうのです。
プラチナなら5~10%、ゴールドであれば25%も別の金属が入る分、やはり品質が違い、
色はもちろん、硬さや粘りが異なる分加工のしやすさも違うんですって。
たいてい私のお願いする職人さんは上質の扱いやすい地金を使うので、
混ぜ物のよくないジュエリーの修理をお願いするとちょっと嫌がられます。
裏を抜きすぎない、指あたりをきちんと取ったリングならこういったことは起こりません。
地金継ぎ足し
継ぎ足した地金をロウ材で繋ぎます。
はっきりと仕上がりに違いが出るのはこの工程で、図解すると簡単に見えますが、
前後上下を歪みなく繋ぐのは非常に難しい作業だそうです。
研磨部分
余分な地金を削ります。
右のようにずれてしまうと、引っ掛かりをなくして指あたりを滑らかにするために
黒で塗りつぶした部分まで、もともとの地金を削らないといけません。
図は上下だけにずれていますが、もし前後にもずれていたら同じだけ薄くなります。
仕上げ
図はかなり大げさですが、仕上がりに違いが出るのはお分かりいただけたでしょうか。
サイズの縮めすぎ・拡げすぎは全体的なフォルムを崩してしまうので、
お断りする場合もございます。まずはご相談くださいね。

RenaissanceのHPはこちらからどうぞ!

サイズ直しで弱くなる?前編

結構むかしにとあるお客様とお話していたときのことです。
お客様「凄くデザインが気に入ったんだけど、サイズがね…。」
藍子「サイズ直しはさせていただきますよ。」
お客様「ゆるいんならいいけど、きついからねぇ…。」
藍子「(?)きつい程度でしたらお直ししてもデザインに負担はかかりませんよ。」
お客様「ええ、でもサイズ直しをすると弱くなるでしょう。」
藍子「(??)デザインによって難しいものもありますが、こちらは大丈夫ですよ。」
お客様「重い荷物を持つことも多いし…。」
藍子「(???)重い荷物ですか?」

会話が全くかみ合わないのです。
正直、このお客様が何を言いたいのかさっぱり分からなかったのですが…。
お客様「(アームの手のひら側を指差して)ここが薄くなると曲がっちゃうのよ。」
藍子「え?」
そうです、このお客様はサイズを大きくするときには指輪のアーム部分を
叩いて延ばすと思っていらしたのです。
この話をスタッフにしたところ、「え?違うんですか?」
彼女いわく、サイズ直しをすると確実にアームが細くなるのと、
昔シルバーの指輪を買ったときにリング棒でサイズ調整をした(!)のを見て
てっきり叩いて延ばすと思っていたんだとか。
私はシルバーアクセを使ったことがないので想像もしなかったけれど、
もしかして叩いて延ばすと思ってる方って他にもいらっしゃる…?
長くなったのでサイズ直しの方法となぜ細くなってしまうかは
次回、スタッフ作成の図解つきでお届けしますね!
RenaissanceのHPはこちらからどうぞ!
おまけ
宮崎県産マンゴー“太陽のたまご”
スタッフが近所のフルーツショップで見つけた今話題の宮崎県産マンゴーです。
凄いお値段ですが、飛ぶように売れているんだとか。

“愛”を刻みます

ブライダルリングのお仕事をいただきました。
最近はエンゲージとマリッジを一緒にとのご要望が多くて、
その分マリッジが豪華になるカップルもいらっしゃるようです。
今回のカップルも男性のリングにボリュームを持たせましたし、
女性は0.04ctのダイヤを14石使った合計0.56ctのハーフエタニティに。
ブライダルリング
妹夫婦のリングに『絆』という文字をレーザーで刻印したお話をしたら、
反応が良かったのでお二人の名前をハートでつないだ刻印をおススメしました。
刻印部分の拡大
私は数年前からレーザーの刻印をお受けするようになったのですが、
最近アトリエで刻印用のオリジナルデータを作って工房にお願いするので、
“only one”をお届けできるようになりました。
お二人の門出にオーダーいただくジュエリーにあわせて提案できるといいなぁ。
ハート型のお皿今回のハートのモチーフはPrincessCourt
購入したイタリア製のガラスのお皿。
ぽってりと素朴なフォルムが気に入ってるんです。
今のシーズンはおしぼり受けに大活躍。

ブライダルやオーダー、リフォームのご相談もお受けしております。
ご希望の方は左下のメールフォームにてお問い合わせください。
アトリエは予約制になっております。ご予約をお受けできるかは
山崎藍子のスケジュールによって多少変動しますのでご了承ください。

RenaissanceのHPはこちらからどうぞ!

ちょっとの工夫が

Point(ポワント)はRenaissanceの定番ラインなのに、自分用を持っていなくて、
先日とても仲の良いお客様から指摘されるまで気付かなかったのでした。
私はピンクゴールドが似合わないので、ホワイトゴールドで鋳造をお願いして、
真ん中に1ctのマーキスカットのダイヤを留めてもらいました。
正面から
今までゴールドの枠に留めていた石なので目立たなかったけれど、黄色い…?
お客様からのセミオーダーでこのデザインをすることが結構多くて、
そのままだとサイドからの光が充分に採れないので、石座の横を削るんです。
beforeafter
図解するとこんな感じ?目に見えて光が入るので教えてくれた職人さんに感謝です。
石座部分の拡大
アップで写真を撮ると分かりやすいでしょうか。やっぱり黄色いかしら…?
正面からだと気付かないけど、ていねいな仕上げってこういうことなのかなと思うんです。
ブライダルやオーダー、リフォームのご相談もお受けしております。
ご希望の方は左下のメールフォームにてお問い合わせください。
アトリエは予約制になっております。ご予約をお受けできるかは
山崎藍子のスケジュールによって多少変動しますのでご了承ください。

RenaissanceのHPはこちらからどうぞ!